一級建築士試験を受験しようと思っている人の中には、
「一級建築士の試験に合格するためには、学校に通わないと無理なの?独学では厳しいの?」
「お金はかけたくないので、せめて学科試験は独学で合格したい」
と思っている人も多いのではないでしょうか?
結論を先に書きますと、
「学科試験は独学で合格できますが、製図試験は学校に通わないと厳しい。
(学校に通える環境にある人は、学科も学校に通うほうが合格に近づきやすい)」
ということになります。
この記事を書いた人
- 独学で勉強して学科試験に計4回挑戦。そのうち真剣に勉強したのは2回。5回目でやっと合格。
- 製図試験は学校に通って猛勉強し、一級建築士を取得。
- 合格した時は4歳と2歳の2児の父親で、「もう一級建築士にはなれないかな?」と半ばあきらめていました。「小さい子供がいるから」というのは言い訳でしかありませんでした。
- 合格した後、「○○さんで受かるんだったら、俺も受けてみようかな」と言われるくらいの人間です。
本記事を読めば、以下のことがわかります。
この記事を読んでわかること
- 資格学校に通うメリット、デメリット
- 独学のメリット、デメリット
- おすすめの資格学校
- 独学で学科試験に合格するための勉強法
学科試験に合格するための資格学校と独学について、深堀したいと思います。
1. 資格学校に通うメリット

学校には、これまでに蓄積された実績とデータがあって、専門の講師が重要ポイントをわかりやすく説明してくれるので、理解が早くなります。
合格に近づきやすいのは、当然といえば当然ですね。
主なメリットは以下のものがあります。
- 決められたカリキュラムに沿って、効率よく勉強できる
- テキストや問題集を自分で選ぶ必要がない
- 新傾向問題の対策ができる
- テストや模擬試験で実力を確認できる
決められたカリキュラムに沿って、効率よく勉強できる
学校では、11月下旬から試験のある7月まで約8カ月の間、決められたカリキュラムに沿って学習することになります。
学科Ⅰ(計画)から学科Ⅴ(施工)までバランスよく講座が設けられているので、まじめに受講し宿題や復習を確実にこなしていけば、自然と実力は上がってくるでしょう。
唯一注意することがあるとすれば、「単に学校に通っているだけではダメで、まじめに確実に覚える」ことが必要です。
テキストや問題集を自分で選ぶ必要がない
学校が作っているテキストは、重要ポイントが抑えられていて、見やすく覚えやすい構成になっています。
「テキストや問題集を手に入れたいから学校に行く」と言う人もいるほどです。
自分で選ぶ必要がないので、時間的なロスもなく、「このテキスト大丈夫かな?」と疑心暗鬼になることもありません。
新傾向問題の対策ができる
一級建築士の学科試験は、過去問を勉強するだけでは不十分で、新傾向問題にも対応できるようにしておく必要があります。
学校に通っていれば、カリキュラムの中で自然と新傾向問題も対策できるので、安心ですね。
独学で勉強するのが難しい範囲なので、学校に通う大きなメリットと言えます。
テストや模擬試験で実力を確認できる
講座を受講して重要事項をインプットした後は、学校で行われるテストや模擬試験で知識の定着具合を確認できます。
テストで不明な点は講師へ直接聞くこともできますし、点数が取れていなければ、学習方法の軌道修正もできます。
インプットとアウトプットを効率よくできるのも学校に通う大きなメリットです。
2. 資格学校に通うデメリット

学校に通うほうが合格しやすいとわかっていても、実際は躊躇してしまいますよね。
働いている人、家族のいる人など事情はいろいろあると思いますが、概ね以下の点がデメリットではないでしょうか。
- お金がかかる
- 講義を受ける時間がない
お金がかかる
学校に通う最大のネックが、やはりお金ではないでしょうか。
昔からある資格学校の場合、11月頃からスタートする標準的なコースで、学科だけで80~90万円。
少し安い学校の場合でも約40万円かかります。
合格に近づくとは言え、絶対合格するかわからないのに、大金を出せるかどうか悩みに悩みます。
決め手は「絶対に合格する」という覚悟があるかどうかかもしれません。
講義を受ける時間がとれない
最近はWEBで受講できるコースもあるので、昔に比べると時間的な融通は利くようになっています。
それでも、忙しい建築業界ですから、仕事に追われて疲れ果て、WEB講義の時間すら作れないようになってしまっては元も子もありません。
3. 独学のメリット

学科試験は独学でも合格できるので、わざわざ学校に通う必要がないというのも事実です。
独学のメリットは以下のものがあります。
- お金がかからない
- 好きな時間に学習できる
- 「学科は独学で勉強した」と言える
お金がかからない
独学の場合、必要なお金はテキストと問題集を購入する費用くらいです。
学校に通えば、安くても40万円程度かかることを思えば、大きなメリットです。
「製図試験は学校に通うので、学科試験は節約したい」と思っている人は多いと思いますので、お金をかけずに合格できれば最高です!
好きな時間に学習できる
試験までのスケジュールや1日のうちの学習時間も自分で決められるので、仕事や予定を避けて都合のいい時間に学習できます。
僕の場合、平日は3~4時間くらいやっていました。
土日は、子どもが幼く家族で出かけることが多かったので、試験1か月前まではほとんどやっていません。
1日の勉強時間
- 【朝起きて出勤するまで】 5時~7時(2時間)
- 【通勤時間(往復)】 1.5時間 (電車に乗っている時間が実質、片道だけで45分ありました)
- 【夜】 やった時で1時間(夜はやらない時も多かったです)
「学科は独学で合格した」と言える
僕だけかもしれませんが、「建築系の学科で4年間、建築を勉強してきたのだから、『学科は独学で合格した』と言いたい」という変なプライドがありました。
今考えれば、まったく要らないプライドです。
実際は、お金をかけたくないという気持ちをごまかしていただけだったように思います。
4. 独学のデメリット

勉強したつもりになっている
独学の一番怖いところが、勉強したつもりになっていて、結局はほとんど覚えられずに試験の日を迎えてしまうことです。
「どうしても覚えられない」「覚えたのに忘れてしまう」ことは当たり前です。
じゃ、どうしたらいいのか?
繰り返し、繰り返し覚えるのみです。
忘れたら覚え直し、また忘れたら覚え直せばいいのです。
繰り返し、繰り返し覚えようとすれば、脳は「これって重要なことなんだ!」と認識して、忘れにくくなるそうです。
参考書や問題集を自分で選ぶ必要がある
好きなものを選べる反面、本当にこの参考書でいいのかな?と迷ってしまうこともあるでしょう。
一番大切なのは、「見やすい」「わかりやすい」ということです。
見やすさやわかりやすさは人それぞれなので、評判のいい参考書が必ずしも自分に合うとは限りません。
中身を見て選ぶほうが良いので、実際に本屋さんに行って確認することをおすすめします。
新傾向問題の対策が難しい
過去問は問題集を解くことで学習できますが、独学の場合、新傾向問題の対策が難しいです。
建築業界の動きやトレンドを把握しておく必要があるので、僕は日経アーキテクチュアを購読していました。
試験を受けるかどうかに関わらず、普段から情報を入手しておくことが望ましいのかもしれませんが、試験対策と割り切って熟読していました。
危機感が足りない
学校の対面講義であれば、周りの人が真剣に学習している様子を身をもって感じられるので、自分も頑張るぞ!とモチベーションを保つことができます。
しかし、独学だと他の受験生の様子がわからないので、危機感をあまり感じることがありません。
自分の中に秘めた「絶対合格する!」という強い覚悟をもって、試験日まで突っ走ることが必要になります。
5. おすすめの資格学校
一級建築士の資格学校と言えば、昔からある2つの学校が有名です。
最近では、WEBを使った学校や受講コースもたくさんありますので、受験生の選択肢は広がっています。
- 一級建築士試験で合格実績ナンバーワンを継続
- 1年で合格をつかんだストレート合格者(学科+製図の通年合格)のうち、約6割が総合資格学院の受講生
- 昔からある一級建築士の資格学校で、総合資格学院と人気を二分
- 合格に直結する「オリジナル教材」とクオリティ・学習効果の高い「映像講義」が特徴
- 忙しくて時間の無い方でも学習できるよう、合格点をクリアするための最小限の学習を極めるというコンセプト
- スマホやタブレットで、いつでもどこでもスキマ時間で学習できるのが特徴
- 無料の初回講座に加えて、無料セミナー「短期合格セミナー」が配信中
- 開講記事や学習レベルに合わせて最適なコースが選択できる。
- 比較的安めの価格設定
決め手になるのは、講義内容や受講料、合格可能性になるでしょう。
高いお金を払って通うのですから、よく調べて納得して受講することが大切です。
6. 独学で学科試験に合格するための勉強法

独学で試験に合格するためにやるべきことはシンプルで、「参考書をすべて暗記する」ということです。
書くのは簡単ですが、実際やるのは超ハードです。
でも、超ハードにやらなければ合格できないのも事実です。
穴埋め式の一問一答問題集を自分で作る
参考書の内容をすべて暗記するために、穴埋め式の問題集を自分で作ることが効果的です。
なぜなら、穴埋め式問題集を作るためには、「何が重要」で「何を覚えなければいけないか」がわかっていなければ作れないからです。
重要ポイントを確実に暗記するために、自分で作ることが大事で、他の人が作ったもので覚えても効果は半減します。
作るためにはそれなりの時間はかかりますが、かけた時間の分だけ記憶に定着します。
おすすめの建築基準法 関係法令集
独学で勉強する場合、どの法令集を使えばいいのか?と疑問に思う人もいることでしょう。
僕がおすすめする法令集は、黄色い表紙が特徴の「井上 建築関係法令集」です。
僕も実際に使っていました。
おすすめポイントは以下の2点です。
- 早引きカラーインデックス
- 関連ページを素早く開けるマーキング術
①早引きカラーインデックス
- 色分けされたカラーのインデックスシールが付いているので、自分で考える必要がありません
- 貼り方のマニュアルが用意されているので、適当に貼ってしまって見にくくなることもありません
僕の場合、通称「青本」と言われる法令集のインデックスでは少なすぎて、どのページを開いたらいいのかわかりませんでした。
黄色の「井上 建築関係法令集」では、インデックスがカラー別に細かく分けられているので、法規に詳しくない僕でもすぐに開けることができました。
どんなインデックスを貼ればいいかわからないという方にはぴったりの法令集です。
②関連ページを素早く開けるマーキング術
- 関連条文に飛びたい時の簡単なマーキング方法が説明されています
- 目からうろこの方法で、見つけたいページをすぐに開けられます
法規の勉強は、内容を覚えてもいいのですが、「いかに早く該当する条文を探し出せるか」のほうが重要です。
一級建築士の勉強は暗記ばかりで頭がパンクしそうになるので、法規は暗記せずに脳の負担を軽くして、手を動かす練習をすることが効率的です。
7. まとめ
学科試験は独学でも合格できますが、学校に通うほうが合格しやすいのは事実です。
学校に通う場合は、安くないお金を払うことになるので、合格という結果が不可欠。
独学の場合は、お金はかかりませんが、強い気持ちがないと勉強せずに中途半端に終わってしまうことも。
いずれにしても、後悔しないやり方で栄光をつかみ取りましょう!