50代の公務員の皆さま
長年の勤労で疲れ果て、定年までの10数年をどう過ごすべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
- 人員不足による業務量の増加
- 職場の人間関係
- 議員や幹部職員とのやりとりで感じる極度のプレッシャー
など50代の公務員が抱える悩みは尽きないでしょう。
心身ともに限界まで頑張り続けると、後悔することになるかもしれません。
この記事では、公務員を早期退職し52歳で民間企業に転職した筆者が、体験談と転職成功のためのポイントをお伝えします。
この情報は、50代で公務員を辞めたいと思っている方に特化した内容です。
ぜひ最後までお読みください。
この記事を読んでわかること
- 50代公務員が辞めたいと思ったときに考えるべきことは、厳選すると2つだけ
- 52歳で民間企業へ転職した元公務員の体験談をご紹介
- 50代公務員が転職を成功させるための大切なポイント(厳選して2つ)をご紹介
この記事の筆者
- 26年間勤めた県庁を51歳で早期退職
- 退職後はフリーランスとしてWebライターやブログの運営を行う
- 退職して1年を経過する頃に、民間企業へ転職
- 今は、リモートワークを取り入れ週3日の出勤で、柔軟な働き方を実現
50代公務員が辞めたいと思ったときに考えるべきこと
50代で公務員を辞めたいと思ったとき、いろいろ考えることがあります。
その中でも特に大切なことは、実際に辞めた経験から言いますと以下の2点です。
- 辞めたあと、自分がどうしたいのか徹底的に考える
- 転職に有利な資格を取得する
辞めたあと、自分がどうしたいのか徹底的に考える
公務員を辞めたいと思ったとき、一番に考えるべきことは
「辞めた後、自分はどうしたいのか」
ということです。
これを明確にしないと、後悔や失敗を感じることが多くなるからです。
例えば、
- 公務員時代と同程度の収入が必要なのか
- 毎日フルタイムで働くのか、週3日程度の勤務が理想なのか
- 副業で好きなことにチャレンジしたいのか
- 転職するうえで譲れない条件は何か
などを具体的に考えてみましょう。
収入が減ってもかまわない場合、転職の選択肢が広がります。
一方、毎日フルタイムで働く場合は、ストレスや過労のリスクも考慮に入れる必要があります。
退職後の自分のライフスタイルを詳細に思い描くことが大切です。
転職に有利な資格を取得する
資格をもっていると、転職活動で有利になるのは間違いありません。
資格はその人の知識や技能を証明するものであり、難易度が高ければ高いほど、その人の真面目さや努力の度合いも伝わります。
採用する会社側の立場でも考えてみましょう。
なぜ元公務員を採用するのかを社内で説明する際に、「元公務員なので真面目な人です」だけでは弱すぎます。
資格があれば、「この人は◯◯の資格をもっているので、即戦力として期待できる」と言ってもらえるのです。
資格をもっていることで、会社側も説明しやすくなるのですね。
僕は公務員を退職してから、宅地建物取引士の資格を取得しました。
何でもいいので、資格はもっておいたほうが圧倒的に有利です。
52歳で民間企業へ転職した筆者の体験談
公務員退職後、52歳で民間企業へ転職した筆者の実体験を紹介します。
実際に経験したリアルな部分ですので、参考になれば幸いです。
1年間のフリーランス経験
公務員を退職した後、僕は自分の好きなことを追求するためにフリーランスの道を選びました。
この1年間で、Webライターやブログの運営などを経験し、フリーランスとしての自由な生活を満喫しました。
「クラウドソーシングを通して仕事を受注し、納品したのち報酬を受け取る」
言葉で書くと簡単ですが、プロフィールを整え、案件を探し、提案文を提出して、採用を待ち、クライアントと打合せして記事を執筆して納品する。
その1つ1つが新鮮で貴重な経験です。
自分のペースで仕事ができる喜びを感じつつ、フリーランスの厳しさも学ぶことができました。
突然の会社勤めへの転機
フリーランスを続けている中で、有志が集まり社会の諸課題を話し合う場に参加する機会に恵まれました。
回数を重ねるうちに、参加者の一人から「うちの会社に来ないか」という思いがけない誘いを受けることになります。
僕はフルタイムの会社勤めには抵抗があったので、リモートワークを取り入れ、1日の労働時間を5時間ほどに制限するなど柔軟に働けるよう会社と調整しました。
収入は多くありませんが、自分の時間を大切にしながら会社勤めとの両立を図り、充実した毎日を送っています。
公務員退職時には「もう会社に勤めることはないだろう」と考えていたので、人生何が起こるかわからないものだと改めて実感しています。
転職後の生活やキャリアの変化
公務員時代、フリーランス時代それぞれと比べると、今は以下のように変わりました。
公務員時代と比べると
- 時間に追われる毎日でしたが、今はゆとりができました。時間の余裕ができたおかげで、心にもゆとりが生まれています。
- 無駄な資料作成や無意味な修正、スタンプラリーのような決裁がなく、会社の意思決定が早いため、時間のロスがなくストレスはまったく感じません。
- 県庁という看板がないぶん、取引先やお客様との信頼関係を一から築いていく必要があります。しかし、それを構築するプロセス自体が貴重な経験となっています。
フリーランス時代と比べると
- 週に3日は出勤するため適度な運動になり、健康面でプラスになっています。
- 不規則になりがちな生活パターンが改善されました。
- 毎月決まった給料が入ることのありがたさを改めて感じています。
- カップラーメンで済ませていた昼食が外食のランチに変わり、新たな出費も増えました。
50代公務員が転職を成功させるためのポイント
実際に転職を経験してみて、転職成功のためのポイントと強く感じたのは、以下の2点です。
- 焦って転職先を決めない
- 資格取得は大前提
焦って転職先を決めない
転職先を決める際は焦らずに、自分が望む生活スタイルを実現できるか慎重に検討することが重要です。
焦って決めると、自分に合わない環境に身を置くリスクがあり、長期的に見て良い結果につながりません。
十分に考える時間を確保することで、より良い選択ができます。
僕の場合、1年間のフリーランス経験を経て転職しましたが、その間に十分に考える時間があり余裕をもって転職を考えることができました。
転職活動では「ぜひ入社させてください」という姿勢ではなく、むしろ「入社してもいいですよ」くらいの余裕をもつと良いでしょう。
早く公務員を辞めたいという気持ちはわかりますが、焦って決めるといい結果にはなりません。
早く辞めたい場合は、早めに行動しじっくり時間をかけて判断しましょう!
資格取得は大前提
転職を考える際、資格を取得しておくことは非常に重要です。
民間企業では公務員と異なり、資格保有者が多数を占めることがあります。
資格は専門性や能力の証明となり、転職市場で強い武器になり得ます。
僕が入社した会社では、ダブルライセンスやトリプルライセンスをもつ人も珍しくなく、資格をもっていない人の方が少数派でした。
民間企業では有資格者がこんなに多いのかとビックリしました。
僕は一級建築士と宅地建物取引士の資格をもっているので、「あ~、資格をもっていて良かった」とホッとしたのを覚えています。
まとめ
実際に52歳で民間企業へ転職した僕が、転職を成功させるために大切だと考えるのは以下の2点です。
- 自分がどうなりたいか徹底的に考える
- 資格を取得する
自分がどうなりたいかを考え、それを実現できそうな会社をじっくりと探しましょう。焦って即決するのは避けるべきです。
また、会社によりますが、民間企業では資格をもっている人が多数派です。
その企業に入るためには、何らかの資格をもっているのは大前提と言えるでしょう。
すでに在籍している社員の中には、新たな資格試験にチャレンジしている人も多数います。
私に見えているのは、民間企業のごく一部だと思いますが、これが民間企業の現実です。
公務員を辞めたいと考えている人の参考になれば幸いです。