「マンションのリノベーションをしたいけど、どんな感じになるのかな?」
「どうやって進めたら良いのかな?」
「費用はどのくらいかかるだろう?」
と気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、筆者が実際にマンションをリノベーションしたときの工事内容や進め方、費用などを入居者目線でご紹介していきたいと思います。
リノベーションを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
リノベーションの進め方を知りたい方はこちらをクリックしていただくと、該当箇所をご覧いただけます。
この記事を書いている人
- 都市計画コンサルタントに就職し、その後、地方公務員へ転職
- 公務員・一級建築士として住宅・建築行政に従事
- 新築のマンションに住みはじめ、10年ほど経過したときにリノベーションを実施
住んでいるマンションのこと
はじめに、僕が住んでいるマンションや家族構成をご紹介します。
住んでいるマンション
マンションは9階建て(全77戸)の9階で、専有面積は約70㎡の3LDK。
マンション自体も部屋の広さもそんなに大きな規模ではありません。
間取り(3LDK)はこんな感じです。

- 玄関を入って廊下があり、廊下の両側に洋室が2つ
- さらに、キッチンとトイレ、お風呂が両側にあって、ベランダ側にリビングと和室があります
- 台所はカウンターキッチンで、カウンター越しにリビングの様子がわかるようになっています
- 新築で住み始めて、10年ほど経過したときにリノベーションしました
家族構成
4人と犬1匹家族で、リノベーションした時は子どもが中学2年生と小学校6年生でした。
2人とも男の子です。
我が家のリノベーションの概要

リノベーションの内容は以下のとおりです。
- カウンターキッチンをアイランドキッチンへ変更
- 和室をつぶしてリビングを広く(3LDKから2LDKへ)
- 洋室の壁に窓を設けて玄関を明るく
- 室内物干しを設置
- ユニットバス、洗面台の交換
- 洋室や玄関、トイレの壁紙を張り替え
1つずつ説明していきます
カウンターキッチンをアイランドキッチンへ変更



キッチンをやり替えることがリノベーションの一番の目的でした。
理由は以下の2つです。
- もともとは、リビングを見渡せる「カウンターキッチン」でしたが、時間が経つにつれてカウンターの上に電子レンジやケトル、炊飯器まで置くようになり、カウンター機能がなくなっていました
- 夏場は非常に高温になり、料理するたびに汗だくになってしまう状態。「ガマンしながら料理するって何か違うよね」という思いが徐々に大きくなっていきました。
リノベーションではアイランドキッチンにして、2方向から出入りできるようにし、リビングと近づけたことで家族みんながキッチンに入りやすくなりました。
和室をつぶしてリビングを広く(3LDKから2LDKへ)

和室はもともと2人の子供部屋でしたが、ふすまを閉めるだけでは個室感があまりなく、うまく使えていない空間でした。
キッチンの変更とあわせてリビングを広くしたいという思いがあり、リノベーションで広げてみました。
洋室の壁に窓を設けて玄関を明るく
マンションの玄関は扉を閉めていると閉鎖的な空間になりがちです。
特に、玄関の両側に部屋のある間取りだと、たいていの場合そうなります。
少しでも開放感のある玄関になればいいなということで、洋室の内壁に窓を設けました。
ガラスが入ったことで、洋室からの光が玄関に入ってきますし、閉鎖的な空間ではなくなりました。
室内物干しを設置
雨のときの物干しが欲しくて、天井から吊るすタイプの物干しを廊下に設置しました。
天井を補強して受け材を埋め込み、干すときに吊り棒を差し込んで使うタイプのものです。
これまでは、雨が降るたびに置くタイプの物干しを洋室に広げて干していましたが、いちいち面倒ですし、洋室が使えなくなっていました。
廊下に付けたことで雨の日でも洋室は普通に使えますし、廊下を歩くときにちょっと邪魔にはなりますが、雨の日でも困らなくなりました。
ユニットバス・洗面台を交換
風呂は、新築から10年ほど経過したころだったので、ユニットバスを入れ替えました。
洗面台はマンションでよくある洗面ユニットから、木の天板の洗面に変えました。
機能的に大きく変わっていませんが、洗面所の空間に木質が入ったことでおしゃれな感じに変わりました。
水回りの設備機器なのでかなり高額でしたが、いずれは替えないといけない設備なので、この際にやろう!
ということでやりました。
その他(玄関の壁紙を張り替え、建具の色を茶色から白へ)
リフォーム的な工事になりますが、玄関やトイレなどの壁紙を張り替えました。
それと、建具(扉)や造り付けの収納家具がもともと茶色だったのですが、濃い茶色や薄い茶色がありバラバラだったので、白色にそろえました。
既存の建具の上から白色のフィルムを貼るような工事です。
工事費用は約650万円
リノベーション工事にかかった費用は約650万円でした。
アイランドキッチン、ユニットバス、洗面などの設備機器を入れ替えたので、それなりの額となりました。
アイランドキッチンの製品だけで100万は超えていたと思います。
撤去費用とか配管、床組みなどを入れると妥当な額だと思います。
リノベーションして変わったこと

アイランドキッチンにして使い勝手が抜群に良くなった
アイランドキッチンにしたことで開放的になりました。
キッチンに閉じこもって料理するイメージはなくなり、リビングの端にあるキッチンスペースで料理している感覚になっています。
洗面・風呂へのルートとリビングへのルートの2方向から出入りできるので、使い勝手がよくなり、キッチンに入る回数が家族みんな増えたように思います。
家族がリビングで集まるようになった
リノベーションしたことで、子ども部屋とか夫婦の部屋といった個室がなくなりました。
そのせいもあって、家族みんなが自然とリビングに集まるようになり、しゃべらなくても様子がわかるようになりました。
子ども2人が思春期だったので、様子がわかるのはとても助かりましたね。
洋室で家族4人が布団で雑魚寝
洋室が2つありますが、1つはウォークインクローゼットのような使い方をしていたので、寝るのはもう1つの洋室だけです。
その洋室に置き畳を敷いて、家族4人が布団で雑魚寝するようにしました。
思春期の子どもは嫌がるかなと思っていたのですが、あきらめの境地でしょうか、文句も言わず、どちらかと言うと雑魚寝を楽しんでくれていました。
親としては嬉しかったです。
和室の押入れがなくなったので、収納が少なくなった
和室をつぶしたことで押入れがなくなったため、収納が少なくなってしまいました。
洋室の1つをウォークインクローゼットにしているのですが、キャパはギリギリのような感じです。
「収納があれば、収納の分だけ物が増える」という考えもあるので、要らない物はため込まずに、徐々に整理していく感じです。
リノベーションの進め方

これまで我が家のリノベーションの様子を書きましたが、ここからは一般的なリノベーションの進め方を書いていきます。
進め方に迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
リノベーションの流れ
リノベーションの大きな流れは以下のとおりです。
- リノベーション会社を探す(最低3社)
- 自宅を見に来てもらって打合せ
- プランと見積りを出してもらう
- リノベーション会社を1社に決めて詳細を詰める
- 工事時期を決めて契約へ
- リノベーション工事までの準備
- いざ工事
リノベーション会社を探す(最低3社)
まず、リノベーション会社を探さなければいけません。
最低でも3社に問い合わせて、プランと見積りを出しもらうようにしましょう。
3社探す理由は、
- 工事費が妥当な金額なのか
- リノベーションのプラン力(企画力・提案力)があるか
- 会社や担当者との相性がいいか
を見るためです。
「金額が安いけど、担当者と合わない」
「こちらが言ったとおりに図面を書いているだけで、提案がなくて心配」
といった会社なら後々、問題になるかもしれません。
会社を探す方法は、雑誌やインターネット、知人の紹介などがあります。
雑誌やインターネットではリノベーション事例が写真付きで紹介されているので、気に入ったリノベーションがあれば、その工事をやった会社にお願いするのがいいでしょう。
気をつけていただきたいのが、リノベーションをメインでやっている会社とリフォームをメインでやっている会社とでは違うということです。
リノベーション会社は、間取り変更など空間を変えて新しく創造するのが得意な会社が多く、リフォーム会社は、風呂やトイレの交換・壁紙の張り替えなど物を新しくするのが得意な会社が多いです。
会社にもよりますが、インテリアコーディネーターが所属していて、色のことも一緒に考えて提案してくれるような会社もあります。
自宅を見に来てもらって打合せ
リノベーション会社に家を見に来てもらいます。
初めての顔合わせなので緊張しますが、お互いが緊張しているので気にすることはありません。
リノベーション会社へは、こちらのリノベーションしたい内容を具体に伝えます。
伝え方のコツは、
「○○したいから、△△したいと思っている」と伝えましょう。
良いリノベーション会社なら、「それでしたら、△△より◇◇という案もありますよ」と提案してくれるかもしれません。
こちらの思いや考えを具体に伝えるのがおすすめですね。
また、来ていただいた会社へは、「他の会社にも見積りをお願いしている」と正直に伝えておくほうがいいでしょう。
のちのちトラブルになりませんし、「適当な見積りはできない」と思ってもらえるからです。
3社に来てもらうのが面倒かもしれませんが、これだけは必ずやっておくことをおすすめします。
それと、3社に話す内容は統一しておきましょう。
A社に言ってB社に言っていないというようなバラつきが出ると、見積りの条件が変わってくるので、比較できなくなるからです。
プランと見積りを出してもらう
家を見に来てもらったあとは、リノベーション会社がプラン(リノベーション案)を練って、見積りを作成します。
プランと見積りができあがったら、もう一度打合せして内容を聞きましょう。
その場で決定する必要はないので、「3社の見積りを見て決めさせていただく」と正直に伝えればOKです。
無いとは思いますが、「この場で決めてもらわないと、この見積額でできない」と言うような会社がもしあれば、その会社には気をつけてください。
【プランについて】
こちらがやりたりリノベーションをうまくプランに落とし込んでくれる会社もあれば、こちらの思いを汲まずに会社の意見を主張してくる会社もあります。
やりたいリノベーションが反映されていない場合は、なぜ計画していないのか?なぜできないのか?納得いくまで確認するほうがいいでしょう。
【見積りについて】
3社から見積りをとれば工事費の高い安いがそれぞれ出てきますが、だいたいの費用を把握できます。
大事なことは、「何の工事をするのにいくらかかるのか?」がわかることです。
押さえておきたい注意点はあとで書いていますので、チェックしてみてください。
リノベーション会社を1社に決めて詳細を詰める
3社からプランと見積書を提出してもらったあとは、どの会社にお願いするか決める段階になります。
家族みんなで相談し、プランや見積書、担当者・会社の雰囲気などから決めましょう。
たいていの場合、3社と会えば「1社はちょっと違う。残りの2社のどちらか」という雰囲気になるかと思われます。
1社に決めたら、あとの2社に断りの連絡をいれましょう。
決めた1社とは、さらに詳細の打合せを進めていきます。
最初にプランは出してもらっていますが、
- やっぱりこうしたい
- こう変更できないかな
- 追加でこれをやりたい
といったことがあれば、リノベーション会社と話してプランを詰めていきましょう。
僕の場合、A案から始まっていろいろ検討してもらい最終的にJ案まで出来たので、10個のプランを考えてもらったことになります。
工事時期を決めて契約へ
プランと見積りがOKになったら、あとは工事の時期を決めましょう。
お子さまがいる場合は、夏休み中のほうが良いかもしれませんし、受験を控えている場合は受験に影響のない時期にするほうがいいでしょう。
ちなみに僕の場合、長男が中学2年生の夏休みに3週間かけてリノベーション工事をしました。
工事時期が決まれば正式に契約です。
リノベーション工事までの準備
工事内容が決まれば、あとは工事に向けて必要な準備にとりかかりましょう。
ケースによって変わりますが、
- 管理組合への届け出
- 仮住まい探し
- ご近所さんへのごあいさつ
といったことがあるでしょう。
管理組合への届け出
管理組合への届け出は忘れずにやりましょう。
届け出してダメになることはないので、きちんと手続きさえしておけば大丈夫です。
仮住まい探し
リノベーションの規模にもよりますが、工事中、家に住めない場合は、仮住まいへ引越ししなければいけません。
仮住まいの期間が短すぎると借りにくかったり、家からの距離が遠すぎると荷物の移動が大変だったりするので、近くにウィークリーマンションなどがあればベストです。
広い部屋を借りることもないので、家族みんながギューギューの部屋で生活してみるのも良いものです。
ちないに、僕は家族4人、1Kの部屋で仮住まいをしてました。
ご近所さんへごあいさつ
工事期間中は音や振動、廊下やエレベーターの養生(保護シートを貼ったりすること)などで何かと迷惑をおかけするので、ご近所さんへのごあいさつは欠かせません。
同じフロアーの住宅、真下とその両隣の住宅にはあいさつしておくほうがいいでしょう。
いざ工事
工事期間中はリノベーション会社が住宅に出入りしますが、一番気になるのは鍵の管理ではないでしょうか。
リノベーション会社に合鍵を渡すのはちょっと心配という方は、毎日の鍵の開け閉めを自分でやることも一つの方法です。
リノベーション会社は嫌がる可能性が高いので、前もって話しておかないといけませんが、実際やるとなればなかなか大変です。
職人さんは朝早めに現場に到着しがちなので、決められた時間より少し早く鍵を開けなければいけませんし、夕方は定刻より遅く終わる時もあります。
鍵の管理を自分でやりたい方は、一度リノベーション会社と話してみてはいかがでしょうか。
リノベーション費用を抑えるコツ

工事費は安いに越したことはありませんが、ついつい、あれもやりたいとなって工事費が膨らんでしまうことも珍しくありません。
では、工事費用を抑えるためにためにはどうしたらいいのでしょうか。
- 工事する箇所を限定する
- 水回りを移動させると高額になる
- 設備機器のグレードを抑える
工事する箇所を限定する
せっかくリノベーションするので、いろいろやりたいと思いがちですが、費用を抑えるためには工事する箇所を限定することが大切です。
なぜなら、工事箇所が増えると「養生費」や「撤去費」など目的物以外にかかる費用も増えるからです。
たとえば、造り付けの収納を設置する場合、一般的に以下の費用がかかります。
- 造り付けの収納
- 養生費
- 整理清掃費
- 壁、床の仕上げ材撤去費・処分費
- 既存との取り合い部分の補修費
こまごまとした額ですが、塵も積もれば山となります。
本当に必要なものに絞ってリノベーションしましょう
水回りを移動させると高額になる
マンションには、「竪管(たてかん)」と言って上階から地上へ排水するための排水管が各住戸に設置されています。
風呂やキッチン横にある場合が多いですが、壁内に収まっているので普段は見えることはありません。
また、キッチンなどの設備から竪管に接続させる横管が住戸内に走っています。
キッチンなどの水回りを移動させる場合は、この横管を撤去して新たに設置しなおす必要があり、さらに、横管の排水勾配が取れない場合は、床を上げるような場合もあります。
設備機器だけでも高額ですが、配管の付け替えや床上げも要るので結構な値段になってしまいますね。
設備機器のグレードを抑える
キッチンや風呂などの設備機器を選ぶ時にはどうしてもハイグレードのものに目が行きがちですが、当然、価格も高くなります。
たとえば、風呂の浴室乾燥機。
あれば便利なことは間違いありません。
しかし、
乾燥機能・・・風呂に洗濯物干しますか?換気だけではダメですか?
暖房機能・・・風呂場を温める機能。お風呂の湯気で温まったらダメですか?
涼風機能・・・風呂場で涼しい風いりますか?
僕の場合、新築時は浴室乾燥機が付いていましたが、リノベーションしたときに換気だけにしました。
結果、換気だけで十分過ごせます。
欲しい機能は人それぞれですが、本当に必要な機能に絞れば価格も安くなります。
思い切って絞り込みましょう。
リノベーションの見積りで押さえておきたい注意点

リノベーション会社から出してもらった見積りに「一式 ○○円」しか書かれていない場合には注意が必要です。
見積書の体裁上
撤去費 一式 ○○円
木工事 一式 ○○円
建具工事 一式 ○○円
仕上げユニット 一式 ○○円
と書かれていることはありますが、その後ろに内訳書があって、内容を確認できることが大切です。
内訳書は数ページに及ぶことがありますが、一つ一つ確認し疑問点があれば確認するようにしましょう。
さらに、「条件書」というものがあり、どこからどこまでを工事範囲とするかが書かれているので、こちらも確認するようにしましょう。
「打合せで担当者に伝えたから、見積書に反映されているはず」と思い込むのは危険で、最悪の場合、別に費用が発生する可能性もあります。
まとめ
リノベーションは住宅の購入と同じくらい大きなイベントで、できるだけ安く失敗せずにやりたいものです。
そのためには、事前の情報収集が大切で、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。