「50代にもなって公務員を辞めたら後悔するの?」
「定年まで続けるほうがいいの?」
「いよいよ公務員辞めたくなってきた」
辞めたいけど躊躇している公務員の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、51歳で公務員を退職し、新たな人生を歩み始めた筆者の経験談をお伝えします。
この記事を読んでわかること
- 公務員を辞めて後悔していること
- 公務員を辞めてよかったこと
- 後悔しない退職のコツ
この記事を書いている人
- 令和5年3月に51歳で地方公務員(県庁)を退職しました
- 最後の1年は極度のストレスで追い詰められ、何をしても楽しくなく笑顔はゼロでした
- 組織に所属することに疲れたので、民間企業へ転職せず、1年間フリーランスとして活動
- 今はご縁があって会社勤めを始めましたが、「自分の時間を確保したい」思いから会社と調整し柔軟なワークスタイルで勤務しています。
公務員を辞めて後悔していること
私が公務員を辞めて後悔していることは全くありません。
強がりでも何でもなく本当にそう思います。
私の生活環境が以下のように変わったことも大きいかもしれません。
- 定年まで残り10年ほどになったこと
- 子どもが独立し夫婦二人暮らしになったこと
- やりたいことをやれる環境になったこと
少しは後悔するかもと思っていましたが、自分でも驚くほど後悔を感じたことはありません。
公務員を辞めて良かったこと
公務員を辞めて良かったことはたくさんありますが、主に以下のとおりです。
- ストレスから解放された
- 健康になった
- 無意味な仕事がなくなった
- 時間の束縛からの解放
順に解説していきます。
ストレスから解放された
50代になると責任の重い仕事を任される機会が増え、極度のストレスを感じやすくなります。
特に、
- 議員対応
- 幹部職員からのプレッシャー
- 住民のクレーム対応
- 団体からの要望対応
などは一筋縄で進まず、強いストレスにさらされます。
このようなストレスから一気に解放されたので、気持ちがとても楽になりました。
健康になった
退職した年の秋ごろに突然腹痛に見舞われ、慢性膵炎と診断されました。
主な原因はお酒のようですが、ほとんど飲まない私の場合、医者も原因が特定できずストレスが疑われました。
定期検査を続けていたところ、公務員を辞めたあとの検査で膵臓の数値が正常化し「慢性膵炎ではなかった」と診断が変わったほどです。
ストレスが体に及ぼす影響は深刻です。心当たりのある方は十分ご注意ください。
無意味な仕事ななくなった
公務員時代は
仕事をしない上司や部下の尻拭い
形式的な会議への出席
アリバイ作りのための業務
上司の思いつきによる「上司の爪痕残し」のプロジェクト
など無駄な仕事に追われていました。
特に無能な上司が始める「爪痕残し」の業務は、最も空虚で無駄な時間でした。
有能な上司のもとでは、たとえ業務量が増えても納得して取り組めますが、無能な上司の場合そうはいきません。
今では、これらの無意味な作業から解放され、心身ともにスッキリした状態で毎日を過ごせています。
時間の束縛からの解放
公務員時代は、厳密なスケジュールに束縛されていました。
「部長への説明は○時から」
「資料の締切は△日○時まで」
「それまでに室長への説明を済ませておくこと」
「部長のOKが出たら、議員へ説明するのは○日○時から」
「議員へ説明の後、部長へ報告するのは△日△時から」
すべてが時間に追われる日々で、自分の時間はまったく考慮されず、言われたことを機械的にこなす操り人形のような感覚でした。
今では自分のやりたいことにすべての時間を費やせるようになり、「有意義な時間を過ごすことの大切さ」を実感しています。
公務員を辞めたあとの生活
公務員を辞めた直後の1年間は、フリーランスとしてビジネスを学びました。
「好きな時間に好きな場所で働く」生活スタイルを手に入れ、束縛された「操り人形」のような状態に戻らなくていいように。
大学受験以来約30年ぶりに勉強し、「高くジャンプするためには、かがむことが必要」という心構えで、この時期を将来への投資と捉えました。
そして、1年が経過したころ、縁があって会社勤めを始めました。
自分の時間を大切にしたいので、勤務時間やリモートワークについて会社と調整し、週のすべてを仕事に費やすことなく、柔軟な働き方を実現しています。
現在は毎日が充実していて、心から幸せを感じています。
辞めて後悔しないためのコツ
多くの方が「辞めて後悔したくない」と考えているので、そのコツをお伝えいたします。
そのコツは以下の2つです。
- 退職後の生活を具体的にイメージする
- 資格取得で選択肢を増やす
退職後の生活を具体的にイメージする
退職後の生活を詳細にイメージすることが重要です。
思い描いたとおりの生活を送れていれば、後悔は少なくなりますが、現実が想像と違う場合、後悔する可能性が高くなります。
例えば、
転職する場合、以下の項目は具体的に詳細にイメージして転職先を探しましょう。
妥協できない部分があれば、慎重に検討を重ねましょう。
- 希望する仕事内容
- 許容できる給与水準(最低、月〇万円は欲しい)
- 転勤の有無
- 勤務時間や休日の条件
- 仕事とプライベートのバランス
フリーランスの場合、以下を具体的にイメージしておきましょう。
- やりたい仕事の具体化(何をやりたいか)
- 収入の不安定さへの対応(いざとなればどんな仕事でもやる覚悟)
- 自己管理とモチベーションの維持
- クライアントとの契約やコミュニケーションの方法
- 仕事のマーケティングや営業戦略
- プライベートの過ごし方(仕事とプライベートの区別がつきにくい)
イメージしたとおりに生活できれば、後悔することはありません。
しかし、現実はイメージと異なることもあります。
もし、「こんなはずじゃなかった」という状況になったとしても、少しずつ軌道修正すれば何とかなるものです。
資格取得で選択肢を増やす
転職するにしてもフリーランスになるにしても資格があれば有利です。特に、公務員経験者には重要です。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど特別な受験資格が要らない資格は、努力次第で取得できます。
私はもともと一級建築士の資格をもっていましたが、退職後に宅地建物取引士を取得し、その甲斐あってかわかりませんが、今の会社に勤めることになりました。
まとめ
50歳前後で「公務員を辞めたい」と思っている人は多いのではないでしょうか。
私の県庁時代の同僚にも「やってられないから、早く辞めたい」と言っている人が何人もいます。
「50歳で辞めるってもう遅いよね」と思っていませんか?
無理を重ねてギリギリのところで頑張っておられるなら、一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょう?
「辞める後悔」と「続ける後悔」どちらを選びますか?
私は「続ける後悔」しかなかったので、51歳で退職しました。
「何かを始めよう!」と思った今が、あなたにとって一番若い時
50代はまだまだ新しいことにチャレンジできる年齢です。
決して遅いなんてことはありません!